定期預金担保貸付とは


定期預金担保貸付とは
定期預金をしているようなまじめな方は、借金に抵抗があると思います。カードローンやキャッシングを使うより、コツコツ貯めたお金でやりくりする生活でしょう。

それでも、思いがけずお金が必要な場面はどんな拍子でやってくるか分かりません。たとえば、親や祖父母が急な病気になったらどうでしょう。高額療養費で後からかえってくるにしても、一旦は支払いをする必要があります。

そんなとき、一時的に利用したいのが「定期預金担保貸付」です。


 

銀行に預けているお金を担保にまとまった金額を一時的に借りることができるのでとても便利。もちろん、定期預金を解約する必要はありません。ここでは、定期預金担保貸付のメリット・デメリットと利用方法を紹介します。いざという時に困らないように正しい知識を身に付けましょう。

※その他、一時的にお金を借りたい方が利用できる方法は以下をご覧ください。
⇒一時的にお金を借りたい!緊急・急ぎの借入方法まとめ

定期預金担保貸付を利用するメリット3つ

定期預金担保貸付のメリットは、大きく分けて3つあります。それぞれのポイントをかいつまんで見てみましょう。

1.スピーディーにお金を借りられる

銀行で借金をする場合「申込→審査→契約」というステップをふむのが通常です。慣れないと、申し込み情報を書くだけでも結構時間がかかるはず。

審査結果が分かるまでは、不安が募る一方です。もしも審査通過が思わしくない場合には、再度イチからやり直しです。利用する銀行を探して、もう一度同じような書面に記入します。定期預金担保貸付なら、通帳を持って銀行に行けばすぐに手続きをしてくれます。

申し込み時間によっては、即日融資を受けられることも。総合預金口座から、預金と同じ感覚で引き出しをして使えます。消費者金融と契約するときのように、職場に確認の電話がはいることもないのがうれしいところ。職場に借金を内緒にしたいという方には、非常におすすめの方法です。

2.キャッシングより低金利

お金を借りるときには、相手が定めた利息を支払います。消費者金融のキャッシング使うとしたら、実質年率17%〜18%に決まるはず。15%を超える利息がかかると思うと二の足をふんでしまいます。

定期預金担保貸付の場合は、もらっている金利に0.5%をプラスした水準でお金を借りられます。2016年1月時点だと1年もので0.026%前後が平均なので、0.526%弱でお金を借りることができるということ。

消費者金融のキャッシングと比較して圧倒的に有利です。一部の銀行カードローンの最低金利がこの水準になることはありますが、初回契約から適用されることはごくまれです。なるべく低金利で借りたいと思うなら、キャッシングより定期預金担保貸付を選ぶのが妥当でしょう。


 

3.長期的なマネー計画への影響が少ない

借金に抵抗があるからと数年もの定期預金を解約してしまうと、想定していた利息がもらえないなどペナルティがあるはずです。 せっかくまとまったお金を用意して定期を組んだのに思ったよりも利息が少なくなってしまっては残念。

取引銀行からの信用も低下します。一時的にお金が必要なだけならば、定期預金担保貸付で乗り切って定期はそのまま継続するのがおすすめ。決められた日までに返済する必要はありますが、長期的なライフプランは変わりません。お金に関する計画は、人生設計の基本です。想定外の出費が生じたときも落ち着いて対処してください。

定期預金担保貸付のデメリットは使い過ぎに気付きにくいこと

一方のデメリットですが、借金と自覚しにくいがゆえに使いすぎてしまうこと。総合口座の通帳から引き出すことになるので、自分のお金と錯覚しやすくなってしまいます。

お金を引き出した後にマイナス残高になっていても「そのうち解消される」と放置してしまうと、結局定期を解約しなければいけない事態になりかねません。

定期預金貸付を利用する場合には、こまめに預金記帳をして借入残高を把握しておくこと。マイナスが出ていることに気付いたら、なるべく早く入金します。

最低でもお給料が振り込まれたらプラスに戻る状態が基本。お給料日の数日後に記帳をして、家計の収支を把握する習慣をつけましょう。

定期預金貸付を利用する方法は2種類

定期預金貸付を利用するには、大きく2つの方法が考えられます。

総合預金口座を持っている場合

まず、総合預金口座を持っている場合です。
定期預金と普通預金がセットになった口座のことで、自動的に「口座貸越(当座貸越)」機能がついてきます。この口座を持っている場合は、何もしなくても定期預金担保貸付が使えます。

たとえば定期預金に300万円・普通預金に10万円あるとします。この状態で15万円引き出しをすると普通預金の範囲を超えることになりますが、通常通りに引き出しができて普通預金残高にマイナス5万円と記帳されます。

返済期間が決まっているわけではなく、入金があったらマイナス解消。利息分だけを差し引かれて、取引は完結します。


 

定期預金単独で持っている場合

定期預金単独で持っている場合には、窓口に行って手続きします。書類を書いたり届け出印を押したりする手間があるのでやや面倒。当座貸越の場合とちがって、返済期日もしっかりあります。

定期預金の満期までに返済できなかった場合には、残金分を相殺して手元にお金がかえってくることになります。期待していた金額が受け取れなくなるので気をつけましょう。

定期預金担保貸付は、金融機関によって呼び方が異なります。三菱東京UFJ銀行だと「自動貸付」りそな銀行だと「自動貸越サービス」という名称になっています。

定期預金の何%までお金を借りられるかも銀行によって異なるのが通常。取引機関に確認してサービスの詳細を調べましょう。使い過ぎさえ注意すれば、キャッシングよりも手軽で便利なサービスです。お金に困ったときには、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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